CULTURE

エンジニア対談 運搬機械編




  • 藤田 大輔

    藤田 大輔

    FUJITA DAISUKE
    運搬システム事業部
    プロダクト設計グループ
    2012年入社
    理工学研究科機械工学専攻修了

    大きいものづくりに携わりたいと思って就職活動に臨み、IHI運搬機械の存在を知りました。ただ単に大きいというだけにとどまらず、動くという点に特に惹かれました。

  • 河野 和哉

    河野 和哉

    KAWANO KAZUYA
    運搬システム事業部 生産統括部
    バルクシステム部
    エンジニアリンググループ
    2012年入社
    工学研究科機械工学専攻修了

    ものづくりの会社に入りたいと思っていたところ、大学の研究室のOBが入社していたことで、IHI運搬機械を知りました。ものづくりの中でも、クレーンなど大きなものが得意だという点に興味を持ちました。

「設計がものづくりの根幹」
という信念のもと

藤田
2人は同期だけれど、担当する機種が違うこともあって、直接会うのは久しぶりだね。
河野
入社してすぐ、広島にある詳細設計担当の会社に出向したけれど、2年間、同じマンションの向かいの部屋で暮らしたっけ。
藤田
部屋こそ違ったけれど、オンもオフも一緒だった。
河野
今はたまにしか会わないけれど、そんな経験を共有しているから、いつまでたっても本音で話し合える関係なのは間違いないと思う。一緒に成長を重ねてきた仲間がいるというのは、とても嬉しいことです。
藤田
河野君はコンベヤの設計、僕はニューマチックアンローダや連続アンローダの設計と担当は違うけれど、互いに経験を重ねてきたことで、設計者としてのポリシーが確立されてきたんじゃないかな。
河野
僕が一番意識しているのは「設計がものづくりの根幹である」ということです。設計が決断を下さなければ生産や建設も動けないわけだからね。よいものづくりができるか、そうでないかは、設計が担っているといっても過言じゃないと思う。
藤田
同感です。確かに品質もコストも期間も、設計次第という面が大きいと思う。そこがやりがいだし、同時にプレッシャーでもあるね。発注者であるお客さまを満足させるのは当然のことで、その上でさらによいものづくりを心がけています。
河野
素晴らしいね。よいものは高くて当たり前と思われがちだけど、よいものをつくって、さらにコストダウンや納期も守れるのが、本来のあるべき姿だと思う。

歴史に学び、先人に教わる

藤田
当社には長い歴史があり、幾多の先輩方が培ってきたノウハウが今に受け継がれている。それは大きな強みだと思う。
河野
確かに多くの実績があり、そのほとんどは成功しているけれど、中には苦労を重ねてやっと完成させたというケースもあるわけです。そうしたケースにも学ぶ姿勢が当社にはあり、いわば“失敗に学んで次の成功につなげる”というカルチャーが根づいていると思う。
藤田
ベテランが若手を熱心に指導し、若手がベテランから貪欲に学ぶことも当たり前に行われているね。僕も60歳を過ぎたベテラン技術者に教えを請うことがよくあって、10分のつもりが1時間になってしまったなんてしょっちゅう。そんな時間を感じさせないほど、ベテランの教えてくれることは面白いよ。
河野
我々の仕事は経験がものをいう世界だからね。僕の職場でもOBを招いて意見を伺う設計レビューが行われるけど、1つ質問すると20、30と答えが返ってくるから、いつも驚くよ。一緒にお酒を飲みながら続きを聞くのも、楽しみだ。
藤田
じつは、就職活動をはじめた頃は、マスコミや広告分野を意識していたんですよ。けれど、いろいろな会社に触れてみるうちに重工業・インフラ系の業種に興味がでてきた。どうせつくるなら、手がけるなら、社会に形として残るものに携わっていきたいなと。

見えないところで
社会を支える誇り

河野
設計の仕事って机に座ってPCと向き合っているというイメージが強いけれど、当社ではそんなことはなくて、常に外を飛び回っているよね。
藤田
現場に足を運ぶことが多いし、人にもたくさん会う。クレーンを製作している台湾の工場へ出張することもあるよ。
河野
ただ設計したものがカタチになっても、なかなか普段の生活では目につかないのがちょっと残念。僕の設計したコンベアは発電所や製鉄所で使われていて、電気や鉄製品を通じて生活を陰から支えていると自負しているけれど。
藤田
目立たないけれど、社会になくてはならない存在なのは確かだよ。
河野
東京スカイツリーの建設に当社のクレーンが活躍したというのは嬉しいよね。
藤田
今も街を歩いていて、建設中のビルの屋上に当社のクレーンが見えたりすると、つい友だちに「あれはウチのクレーンだよ」と自慢しちゃうよ。
河野
その気持ち、わかるなあ。
藤田
社会になくてはならないもので、人々の生活を力強く支えている製品であることは、いつも忘れずにいたい。
河野
嬉しいのは、製品全体の設計ができることだね。例えば自動車の1つの部品の設計というのじゃなくて、製品全体を自分の力でつくれる。
藤田
しかも自動車よりはるかに大きいからね。2000トンもあって、さらにそれが動くというのは、この仕事の一番の醍醐味でしょう。自分の設計したクレーンに昇って地上70メートル以上から眺める景色は最高だよ。

「また頼みたい」の一言をモチベーションに

河野
僕の設計しているコンベヤ設備には藤田君の設計しているアンローダなど導入できるので、これからも藤田君には使いたくなるようなアンローダを設計してほしい思う。僕も負けないようなコンベヤを設計するよ。
藤田
ありがとう、ぜひお願いします。
河野
これからも経験を積んで「河野に任せてよかった、またお願いしたい」「河野と一緒に仕事ができてよかった、また一緒にやりたい」と思ってもらえるようなエンジニアを目指します。こうした言葉をいただくことは、一番のモチベーションにつながります。
藤田
確かにその通りだね。
河野
藤田君の目標は。
藤田
当面は、クレーン設計の主担当者になることかな。現在はまだクレーンの一部分の設計を担当しているだけなので、今後は顧客との打ち合わせから計画、設計、受け渡しまで自分が中心となって全部担当したいと思います。クレーン本体の構造設計やモータなどの駆動装置の選定、機器の配置、歩道や電気配管などの艤装品の配置など、勉強することは多いけれど。
河野
当たり前かもしれないけれど、目の前のことを1つずつこなしながら、着実に知識を増やしていくのが一番の近道だね。
藤田
さっきもいったようにOBも熱心に教えてくれるし、先輩方も気軽にアドバイスしてくれるから、この恵まれた社風を力にして、もっと成長していきたいと思う。