ビジネスコラム

Business column

機械式駐車場のサイズを解説|設計初期で押さえる寸法基準と失敗しない計画ポイント

機械式駐車場のサイズを解説|設計初期で押さえる寸法基準と失敗しない計画ポイント

機械式駐車場のサイズ設定にお悩みではありませんか?
機械式駐車場のサイズ設定は、収容効率や建築計画との整合、将来的な使いやすさを左右する重要な検討項目です。一度決定した寸法条件は後から変更しづらいため、初期段階の判断がその後の計画全体に大きく影響します。
本記事では、デベロッパーや設計事務所の企画・基本計画担当者様に向けて、サイズ設定時に押さえるべき基本条件や計画時の注意点を整理して解説します。また、検討時に活用できる当社(IHIパーキングスクエア)のシミュレーションツールもご紹介します。

機械式駐車場のサイズ基準はどう設定するか

機械式駐車場のサイズ基準には、以下のような制限要素があります。

【機械式駐車場のサイズに関する制限要素】

  • 全長
  • 全幅
  • 全高
  • 重量

本記事では、特に設計初期に検討優先度の高い「全高・全幅・車両重量」を中心に解説します。
これらの制限は、単に車両が収まるサイズで決まるものではなく、本体建物とのスペースの取り合いなどによって決定されます。また、想定される車種が増えていることに伴い、機械式駐車場に求められるサイズ基準も変化しています。
たとえば、マンションでは一般的な乗用車を中心に想定したサイズ設定が考えられますが、近年はハイルーフ車といった全高1,800mm~2,050mmのサイズ設定が求められるケースがあります。
機械式駐車場のサイズ基準は、事業計画に直結する大切な要素です。計画初期の判断次第で、採用できる機械式駐車場の仕様や方式が大きく変わるため、早い段階で方向性を定めておくことが求められます。

企画段階で確認したい3つのサイズ条件

機械式駐車場の企画段階で押さえておきたい主なサイズ条件は、以下の3つです。

【企画段階で確認したい3つのサイズ条件】

  • 全高条件
  • 全幅条件
  • 車両重量条件

それぞれの具体的な数値や、注意すべきポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

(参考)IHIパーキング総合技術資料「収容可能車最大寸法表 エレベータパーキング」
※本寸法表は、エレベータパーキングの数値です。機種によって一部数値が異なりますので別途ご相談ください。

①全高条件(断面計画に関わる)|全高シミュレーションを活用して検討する

まずは、断面計画に関わる全高条件を整理しましょう。全高は、地面から車の最も高い部分までの距離を指します。全高は、主に次の3つの区分に分類されます。

【全高区分の目安】

  • ノーマルルーフ(1,550mm)
  • ミドルハイルーフ(1,800mm)
  • ハイルーフ(2,050mm)

近年はSUVやミニバンの増加により、ミドルハイルーフやハイルーフ区画の需要が高まっています。一方で、ハイルーフ車の対応区画を増やすと、建物全体の高さや地下深さに影響し、コスト増にもつながります。
そのため、ターゲット層やハイルーフ車の利用傾向を踏まえ、全体のバランスを考慮した設定が求められます。
なお、全高条件は断面計画に大きく影響するため、図面上での確認を行いながら検討することが大切です。
全高は以下のページからシミュレーションが可能ですので、参考として活用してください。
全高シミュレーション

②全幅条件(平面効率に関わる)|図面シミュレーションを活用して検討する

次に、平面効率に関わる全幅条件を確認しましょう。主にN型とG型があり、全幅が1,850mmの場合はN型、それ以上の場合はG型と呼びます。また、当社のグランシリーズでは、全幅が2,300mmまで対応します。幅に関しては以下のような計測基準があるため、事前に確認が必要です。

【幅の計測基準】

  • 車体の最も広い部分(ドアミラーを閉じた状態)
    ※ドアミラーは、収容可否判定において考慮しておりません。

全幅は以下のページからシミュレーションが可能ですので、参考として活用してください。
図面シミュレーション

③車両重量条件(将来リスクへの対応)

最後に、将来リスクも踏まえて車両重量条件を確認しておきましょう。
機械式駐車場には、高さや幅だけでなく車両重量にも制限があります。車両重量は、車両本体の重量であり、人の重量は含みません。一般的な機械式駐車場の車両重量条件は2,500kgですが、当社のグランシリーズでは2,770kgまで入庫可能です。
車両重量条件は、使用するパレットの耐荷重によって決定されます。近年は、バッテリーを搭載する電気自動車の普及により、求められる車両重量条件は高くなりつつあります。このような状況から、現時点での平均的な車両重量条件に合わせるのではなく、今後の電気自動車の普及も見据えて、余裕を持った車両重量条件に設定しておくことが望ましいでしょう。

計画初期の車両サイズ確認と入庫可否判断

機械式駐車場の計画初期では、想定車両のサイズを具体化し、入庫可否の判断を行うことが重要です。詳しい内容について解説します。

想定車両を具体的な数値で把握する

計画初期の段階であっても、想定車両の数値は具体的に把握しておきましょう。計画初期から具体的な数値を明確にしておくことで、機械式駐車場の対応可否を早期に判断できるためです。
また、具体的な数値が定まっていれば、初期段階から条件を踏まえた具体的な検討が可能になります。標準車対応やハイルーフ対応などの抽象的な表現ではなく、想定される車種の全高・全幅・車両重量などを、仮数値として定めておきましょう。

高さ・幅・重量を組み合わせて確認する

機械式駐車場の入庫可否は、「全高・全幅・車両重量」など、単独の条件で判断されるわけではなく、すべての条件を満たしている必要があります。たとえば、全高はクリアしていても、全幅や車両重量が基準値を上回っているケースがあります。
このようなミスを防ぐためにも、想定車種ごとに各条件を照合しながら、対応している機械式駐車場の機種を判断していく必要があります。機械式駐車場の入庫可否の判断に迷った場合は、当社(IHIパーキングスクエア)の図面シミュレーションの活用が有効です。

SUV・ミニバン普及を踏まえた現実的な設定値

近年は、SUVやミニバンをはじめとする、大型サイズの車両の普及が広がっています。このような傾向を踏まえると、従来一般的であった全高1,550mm以下という設定では、利用者のニーズに応えづらいこともあります。
そこで、あらかじめ全高1,800mm〜2,050mmまで許容できる仕様に設定しておくことで、将来的なハイルーフ車の普及にも柔軟に対応できます。利用者のニーズにも対応しやすくなり、満足度の向上につながります。
機械式駐車場を設置する際は、物件の特性や想定ターゲットを踏まえ、時代の変化による車種の動向なども確認しながら数値を設定することが大切です。

駐車設備の仕様検討にあたって確認しておきたい項目

機械式駐車場の設置が決まったら、企画段階で設定した条件をもとに、早い段階から具体的な仕様検討に進むことが重要です。
必要な情報をあらかじめ把握しておくことで、計画条件に即した機種検討や見積り検討を効率よく進めることができます。
具体的には、以下の項目を整理しておくと、その後の検討がスムーズです。

【事前に整理しておきたい主な項目】

  • 想定台数
  • 機種(エレベータ式やタワー式など)
  • 対象車両の全高・全幅・車両重量の上限値

※機種については当社ビジネスコラムの「機械式駐車場とは?」ページもご参照ください。
これらの条件が明確になっているほど、初期段階から計画内容に即した検討が可能となり、基本計画全体の精度向上につながります。

計画初期に図面シミュレーションを活用する

機械式駐車場のサイズを検討する際は、シミュレーションの活用がおすすめです。シミュレーションを行うことで、収容車種のサイズ条件がイメージできます。
当社(IHIパーキングスクエア)の機械式駐車場特設サイトでは、オンライン上で該当の項目から必要情報を入力するだけで、図面や全高などさまざまなシミュレーションができるツールをご用意しています。

図面シミュレーションでは、車のサイズやバリアフリーの有無を選択いただくと、以下のような情報をご確認いただけます。ターンテーブルの仕様を決めることで、各図面(間口・奥行等)もご確認いただけます。

  • 全高
  • 全長
  • 全幅
  • タイヤ外幅
  • 重量
  • 最低地上高

機械式駐車場の図面シミュレーションツールを利用する

また、全高シミュレーションでは、普通車・ハイルーフ車・ミドルハイルーフ車からサイズをお選びいただき、希望台数を入力いただくことで、機械式駐車場の「全高・地上高さ・地下深さ・合計台数」をすぐに算出いたします。

機械式駐車場の全高シミュレーションツールを利用する

これらのツールを活用することで、機械式駐車場が利用可能かどうか、想定条件に対する対応可否を整理できます。
いずれも、シミュレーションページより図面資料のダウンロードもできますので、ぜひご活用ください。

まとめ

機械式駐車場のサイズ設定は、利用者の満足度や運用性に直結するため、計画初期の判断が重要です。機械式駐車場を計画する際は、以下3つの条件を押さえたうえで、想定車両に応じた適切な仕様を選定する必要があります。

【確認すべき3つの条件】

  • 全高条件
  • 全幅条件
  • 車両重量条件

また、サイズ設定は単に車両が入るかどうかだけでなく、将来的な車種変化や建築計画との整合まで見据えて判断することが重要です。
設計初期の検討や仕様選定に迷った場合は、本記事で紹介した内容やシミュレーターも参考にしながら、ぜひ当社(IHIパーキングスクエア)にご相談ください。

お問い合わせはこちら

おすすめのコラム

Recommend

Pagetop