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港で活躍するニューマチックアンローダ

スカイツリー工業や食品産業など発展する千葉港。その千葉港において小麦の取扱量が日本一の千葉共同サイロ株式会社で活躍中の当社製ニューマチックアンローダ。このニューマチックアンローダはIUKの歴史の中でも十数年ぶりの受注でした。

今回の特集はこのニューマチックアンローダの営業から引渡しまでを担当したキーマンたちをご紹介いたします。



ニューマチックアンローダおよびプロジェクトの概要

■ ニューマチックアンローダとは?
小麦や大豆等の穀物をばら積み貨物船より荷揚げする荷役機械のことです。
バケツで積み荷をかき出す連続アンローダとは異なり掃除機のように穀物類を吸い上げるので最後までにきれいに取りきることが可能です。

ニューマチックアンローダ

大型船
日本と海外の間で海上輸送に使用される船舶です。コンテナ船一般貨物船ばら積船などがあります。
内航船
国内における海上運送に使用される船舶です。海外から輸入される穀物を積み替えて国内の他港湾に二次輸送される時等に使用されます。
はしけ
港湾内や河川・運河等の内陸水路で航行するために作られた平底の船舶です。

■ ニューマチックアンローダの特徴

1.大型船からサイロへ穀物の保管
大型船から穀物をノズルで吸い上げてコンベヤに落としてそのままサイロへ保管します。サイロは1つではなく複数あります。
2.大型船からノズルで吸い上げて艀積込装置から艀へ積み込み
大型船が停泊中の際に艀(はしけ)へ穀物を直接積み込みます。

ニューマチックアンローダ

■ 受注から完成引渡しまでの主な流れ

ニューマチックアンローダ

営業担当者インタビュー
運搬・物流システム事業本部 営業統括部 原田
運搬システム事業部
原田
営業担当者インタビュー
 「十数年ぶりの納入にかけた熱い思い」

Q:今回のプロジェクトのきっかけや受注したときの思いを教えてください。

A:今回のプロジェクトは当社がお客様のアンローダのメンテナンスを以前から行なっていたことがきっかけで声をかけていただきました。
当社と千葉共同サイロ株式会社とは40年以上のお付き合いがありお客様の施設では当社が平成16年に納入いたしました連続アンローダも活躍しております。
今回お客様に当社のメンテナンスを評価していただきニューマチックアンローダ新設を決めていただけたことは本当に嬉しかったですね。
またこれまで私は様々な運搬機械の新設から納入後のメンテナンスまで一貫した営業活動を行なってまいりましたがニューマチックアンローダの新設を担当させていただいたのは今回が初めてです。このような機会に携わることができ非常に嬉しく感じます。

Q:今後の抱負は?

A:今回十数年ぶりのニューマチックアンローダの新設でしたが納入させていただいたお客様からは高評価をいただいております。
当社の強みでもある既納製品に対する改修・メンテナンスなどのアフターサービスの提供を継続していくとともに今回のプロジェクトでの経験を活かし今後もお客様のニーズに最適な荷役機械新設の営業展開に積極的に挑戦してまいりたいと思います。

設計担当者インタビュー
運搬・物流システム事業部 設計部(左から)  藤井(設計),  片岡(制御)  清水(製造)
運搬システム事業部
片岡/清水/藤井(左から)
設計担当者インタビュー 
「1本ノズルで国内最大荷役能力を実現」

Q:製品のアピールポイントは?

ニューマチックアンローダA:1本のノズルで国内最大荷役能力400tを実現したことです。従来の当社の製品では2本のノズルで400t/hの荷役を行なっていました。
今回納めさせていただいた製品のように1本のノズルにすることで製品自体の重さが軽くなり車輪荷重も減少しています。
またサイロから内航船への積み込み装置を設置したことも大きな特徴です。
大型船が停泊していなくてもサイロの中に穀物があれば内航船への積み込みが可能になりました。
大型船の入航スケジュールに関係なく日本全国の港へ穀物を輸送することができます。
さらにこれまでは艀にしか積み込みはできませんでしたが積み込み装置が伸びることによって内航船への積み込みも可能となりました。
艀で同じ湾内へ輸送するだけでなく内航船により日本全国どこの港湾にも穀物を輸送することができるようになったため千葉港のさらなる拠点機能強化(ハブ港化)に貢献しています。

Q:自身が感じるIUKの強みは?

運搬・物流システム事業部 設計部 藤井(設計) 片岡(制御)清水(製造)A:今回納めさせていただいたニューマチックアンローダは諸先輩方が残した資料やノウハウを参考に設計を行なっており当社には歴史があることが強みだと思います。
またメンテナンス担当者から話を聞くことでお客様の声をより反映した設計ができるのでメンテナンス部隊の存在は大きいですね。

Q:今後の抱負は?

A:今回のニューマチックアンローダは当社の歴史の中で諸先輩方が製作したものを参考に製作したものです。お客様のニーズに合致した製品であるのはもちろんのこと今後はさらにその時代や状況に合ったニューマチックアンローダを製作したいと思います。

据付・試運転担当者インタビュー
運搬・物流システム事業部 生産建設部 佐藤(据付),杉田(試運転)
運搬システム事業部
杉田/佐藤(左から)
据付・試運転担当者インタビュー
「メンテナンスに対するお客様の信頼」

Q:現場で感じることは?

ニューマチックアンローダA:どの現場においても一つ一つの作業に危険がともない一歩間違えれば災害に繋がるため常に安全を意識しています。
今回の現場においても作業時の指さし確認や危険予知の徹底など常に安全意識を持ちながら試運転作業を行ないました。
また今回はお客様のご要望である1時間に400tの小麦を荷揚げする性能が発揮されるかを確認することが任務でした。
実際の試運転作業ではこのような性能がすぐに発揮されお客様への引渡しもスムーズに行なうことができました。

Q:自身が感じるIUKの強みは?

A:お客様の要求に対して可能な限り対応できること個々のお客様に合わせたものを創る技術力だと思います。

Q:今後の抱負は?

運搬・物流システム事業部 生産建設部 佐藤(据付),杉田(試運転)A:安全衛生に関する諸法令を遵守し安心・安全な工事に取り組むことを心がけ少しでもお客様の期待に応えられるように努めてまいります。
今回のプロジェクトで学んだことを次の現場でも活かして頑張っていきたいと思います。